少し早いですが、新年のごあいさつを。 今年は1月のRING CUBEでの写真展「Portugal」から始まり、大きく飛躍のあった1年でした。7月に大阪から東京へ戻ってきたことも写真活動をするにあたり非常にプラスとなり、人間関係も広がったのはとても嬉しいことです。 そうそう、すでに恒例となったRING CUBEのイベント、「Secret〜心で感じる写真展」にも今回は参加させて頂きました。 写真を買っていただく、というのは初めてのことなのでどのような作品を出せばいいのか悩みましたが、結局自分の気に入っている写真を出展させていただきました。どんな方に購入していただくのかなと思うとなんやら嬉し恥ずかしですが、気に入ってくださったらこれほど嬉しいことはありません。 展示作品の一覧はこちら→RING CUBEのWEBサイト それからもうひとつ、Canonのフォトグラファーズセッションに参加させていただくことになったのも嬉しく、驚いたことのひとつ。年明けに早速第2回のセッションがあるので、お正月だからといって飲んだくれている場合ではありません(飲むけどね)。 来年もさらに写真に力を入れてゆきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします! ...
むかし1ヶ月ほど滞在したスペイン・グラナダ。 あれ以来ほぼ毎年のように訪れていたのに、気づけば4年もの間ご無沙汰に。心から好きで大事なのに、なぜかそこから遠のいてしまうことは何故かよくあること。でも嘘つきな私をグラナダは以前よりもあたたかく迎え入れてくれた気がします。 フラメンコは「どうせ観光客向けでしょ?」と今まで進んで見ようとしなかったのだけれど、やはり素晴らしいものでした。力強く、そして何より撮るのが楽しい! アルハンブラのライオンの中庭は予想通りのんびりと工事をしていましたが、晩秋のグラナダの空はそれは美しく、いつまでもここにいたいと再び思わせてくれる場所でした。 ...
祖父は私が大学に入る前に死んだ。 粋なじいさんだった。タバコはマイルドでないセブンのわりに甘党で、ホットミルクにインスタントコーヒーを溶いたものにシュガーカットというカロリーオフの甘い液体をたっぷり入れて飲むのが好きな人だった。 好きな作家は松本清張に水上勉。円地文子の文庫も数冊あった。(ちなみに円地文子の女坂は今私の手元にある。) どこかの郵便局の局長さんをしていて、アルバイトでやってきた16も年下の祖母をかっさらったらしい。祖母は町内一の美女で、なんちゃら小町と言われていた、と祖母亡き後祖父がよく自慢気に話していた。 なかなかのお洒落さんでもあった。 郵便局の前は現在も銀座にある帽子のトラヤで働いていたためか、彼のハンチングのコレクションはかなりのものだった。私の記憶にある祖父はもう定年を迎えていたが、嘱託で働いていたらしく、通勤時にはハットと細身の無地のネクタイ、休日にはハンチングとループタイという出で立ちが強く記憶に残っている。 たまに私と姉を関内にある馬車道十番館に連れていってくれた。「今日は孫とランチに来ました」とうれしそうにウェイトレスに言いながら席についていた。私はここでケーキを食べた記憶はあまり無く、2階のレストランで家族と食事をするのが常だった。 祖母が63という年齢で無くなったあと、祖父は3年間、本当に毎日泣いていた。思春期を迎えようとしていた私は少し煙たいと思いながらも、行くと必ず生クリーム入りのチョコをくれるから、と遊びにいっては話を聞いていた。 祖父が暮らしていた家は実家のとなりで、現在は人に貸している。私はかれこれ15年以上その家に足を踏み入れたことがない。 彼が丁寧に手入れをしていた庭には、よく刈りこまれた椿の木が3本と、早春には水仙、ボケの花、蝋梅などが咲き、春にはチューリップやヒヤシンス、5月を迎えると藤棚などが楽しめた。祖父が亡くなる前はまだ小さかったさくらんぼの木は今や大きく、その隣の大島桜の白い花びらは実に見事だ。 縁側はふたつあって、祖父が作ったらしい三角形の縁側を私は「さんかくのお縁」と呼んでいた。花火をするのによい場所だった。 不思議なもので、祖父や祖母の命日が近くなると、やたらと彼らのことを思い出す。今はそのどちらでもないけれどやけに思い出すのは、銀座で粋なじいさんを見たからなのかもしれない。 ...
この間、ふと思い立って松本へ行って来ました。 特に何をしに行ったというわけではないのですが、最近なかなかシャッターを押せなくなっていることに気づいてやや不安を感じていたのが理由といえば理由なのでしょうか。 信州は昔からよく訪れていましたが、とりわけ松本は好きな街です。城下町ならではの落ち着いた美しい街並みと、うまい蕎麦。もちろん現在住んでいる場所も大好きな街ではありますが、わざわざ訪れる好きな街でカメラを構える気持ちはまた少し違ったもの。 結局、「ごく普通のいい写真」が撮りたかっただけなのかもしれません。 ...
昨日はふと思い立って夕食後カメラを持って夜スナップしに銀座へ。 そして何故かカメラは一眼。日頃小型カメラばかり使用しているのでひさびさのずっしりとした重みがどこか気持ちよく感じたのも束の間、帰る頃には右手の親指の付け根が妙な感じ。 しかしやはり重いカメラはブレないのがいいですね。 少し明るくなってきた銀座の夜はやはり華やか。これからもお散歩がてらちょくちょく出歩くことになりそうです。 ...
鼻と口の間にある溝に出来た吹き出物がかれこれ一週間ものあいだ居座り続けている。 「よりによってこんなところにできやがって…」と今まで悪態をついてきたのだけれど文句を言った所で消えてくれないので、昨日名前をつけてあげた。 彼の名前は溝口さん。 名前をつけると不思議と愛着も湧いてくるものらしく、「あなたは私のチャームポイントよ」なんて声をかけていたら今日になってやや縮小傾向にあることに気づいた。 褒めて伸ばせならぬ、褒めて消せ、これぞ本当の褒め殺し。 写真は本文とは全く関係ありません。 ...
今日は遅く起きて中華を食べて近所を散歩。 親友の叔父様が「腐っても銀座」と言っていたけど、やっぱり銀座はいいね。 ...
ニューレンズではなくってニューユニット。 最近はGXRかLeicaM3を持ち歩くことがほとんどなのですが、つい昨日GXRの新しいユニットを手に入れました。 レンズはCanon1.2の50mmのLにアダプタかませて装着。早速夜の銀座界隈をスナップしました。 これでLeicaとGXR同時に持ち出せるというもの。スナップがより楽しくなりそうです。 ...
学生の頃、スペインへ行った。 伯母から「カバン持ちで来ない?」とタナボタ的な話に乗ってそこで出会ったのがアルハンブラだった。 無機的な外観に反してその内部装飾は素晴らしく、宮殿内部にひとたび入ったが最後、頭は90度上向きに固定、という状態になってしまった人々のあとに、貴方も呆然と口をあけて続く、という自体に陥ってしまうのである。 スペインのある建築家にも「ここでは建築の概念さえも忘れてしまう」と言わしめているアルハンブラには、言葉では到底語り尽くせない、視覚のみならず感覚という感覚がひとつの受け皿となって文化、歴史、宗教が降り注いでおぼれてしまうような錯覚さえ覚える。 感動する、と文字にすると陳腐に感じられてしまうが、頭を思い切り殴られたようなショックを受けた。早い話が惚れ込んでしまったのである。ここに住み込んでアルハンブラ物語という小説まで書き上げてしまったワシントン・アーヴィングの気持ちがわかる気がした。 惚れ込んだら、その魅力にどっぷり浸かりたいと思うのは仕方のないことで・・・ ・・・・というのが昔書いた卒論の前置き。(ほんとはまだダラダラと続く) あれから何度も引っ越して環境も変わったにも関わらず、引越し先に必ず持ってゆくのが卒論とアンティークショップで購入したスペインの古いタイル。 この秋、久しぶりにグラナダに行くことになった。 その前に行ったのが2008年だから、もう3年振り。「毎年来るよ」とあの景色に約束したのに果たせていなかったから、楽しみというより自分の不実さに恐縮しながら足を踏み入れる、という感じ。電車で駅に到着したら最敬礼してしまうかもしれない。 念のため夫に私の灰撒き場を伝えておこうと思う。城で、いちばん風の通る場所。 ...
近頃、無粋とは思いつつ夜な夜な酒場にカメラを持ち込んでは、いい感じの酔っぱらいを物色して写真を撮らせていただいております。まだまだ数は少ないのですが、これがなかなかいい笑顔を見せてくれるもんで、撮ってて楽しいんですよ。 狙い目はやはりサラリーマン(ビジネスマンではない)が集うエリア。 今度は浅草あたりも狙い撃ちしようと思っておりますので、運悪くターゲットになってしまったおじさま、逃げないでくださいね。 ...
このあいだの日曜、久しぶりにワークショップに参加してきました。 なかなかスパルタンな構成のワークショップで、講義後にランチ、その後2時間で撮影し、6枚をセレクト、講評、その後また講義という、インプットとアウトプットを一気にこなすハードな内容。もちろん撮って出し。 その中から2枚だけ。 ...
月曜は1日の12時間は調子がでない。 原因の半分はどうにもならない理由で、もう半分はいずれどうにかなる理由。今夜は丁寧に料理をして味見だけして一人で散歩に出た。少し気を張って歩いていたからかもしれない。疲れたので5年ほど前よく立ち寄っていたバールに寄ってなみなみと注がれたスプマンテを飲んだ。少しだけ気分が晴れた。 ...
約半年ぶりのポストですが、先月東京に戻ってきました。 今度の住まいは以前の勤務先の近くだったということもあり、勝手知ったるエリア。(特に飲み屋関連)お散歩撮影にはまだまだ暑い時期ですが、土日の早朝はのんびりと近所の撮影を楽しんでいます。 それから新たに新人さんも仲間入り。新人と言うにはいささか年はいってますが、ついにライカを手に入れました。1957年生まれのM3です。先日やっと一本撮りきって現像から上がってきたところです。 フィルムのこの感覚、しばらく忘れていたのですがやはりいいものですね。物質としての存在の手応えのようなものを感じます。 しばらくは街スナップがメインになりそうな予感。 ...
さてさて、遅くなりましたが、1月19日~30日、銀座リコーギャラリー RING CUBEにて開催されました『Portugal』の特設サイトを設置しました。 サイトはこちら →"Portugal" Exhibition works by Mina Daimon, Masaaki Daimon 今回は公募展ということで展示させていただいたのですが、それもRING CUBE主催のワークショップに参加したことがきっかけでした。 「二人で公募展に応募してみたら?」 そのときはおそらく「そうですねぇ」程度のかわいくない返事をしたと思うのですが、締切直前になってその言葉を思い出し、急遽二人の作品を一冊にまとめて送ったら、ほどなくして(いや、忘れかけていたかも・・・)「公募展、決まりましたのでよろしくおねがいします~」とのご連絡が。 驚きました。 それからはあれよあれよという間に年も明けて1月に。 展示作品のセレクトは吟味に吟味を重ねたつもりでしたが、もっと考慮すべき点もあったかもしれない、展示方法もシンプルに見やすく、に重点をおいたつもりだったけれど、サイズや配置にリズムをつけても良かったのでは・・・と反省点も多くありますが、そこはまた次回の開催の課題ということで、今後に生かしてゆきたいところです。 ご来場して頂いた数多くの方にも沢山のご意見を頂戴しました。 どれもこれも、時間を割いて私たちの写真を見ていただき、さらにペンをとってご感想やご意見を書いて下さった、かけがえのないものです。 改めてお礼を申し上げると共に、もう一度写真展の気分を味わっていただければと思います。 また、遅くなりましたが今回の写真展にあたりインタビューして頂きましたライブドア様の記事を紹介いたします。 「夫婦で作った時間を閉じ込めた丁寧で贅沢な写真は酒のつまみになる」 ・・・そんな酒酒言ってたかな・・・。(しかも今二人揃って胃腸炎で飲めないし!) しかし、いい加減な受け答えしかしていなかったにも関わらず、これほど素晴らしい文章にまとめ上げてくださるとはさすがです。本当にありがとうございます。 また、公募展第3回目の作家でいらっしゃいます「走るマラソンカメラマン」こと辰巳郁雄さんのブログにもご紹介いただきました。 銀座で「Portugal」 私は残念ながら大阪にいたのでご本人にはお会いできなかったのですが、夫曰くさすがマラソンカメラマンというだけあって、GRD3片手に会場内を走り回るようにして撮影をなさっていたとのこと。 (しかし夫が信じられないほど善人そうに撮れている。これも辰巳さんのお人柄なのでしょうね!) ご紹介いただきましてどうもありがとうございました! まだまだやることも課題も山のようにありますが、これから写真家として精進してまいります。 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 では、どうぞもう一度お楽しみ下さい。 "Portugal" Exhibition works by Mina Daimon, Masaaki Daimon ...
京都は西陣にアトリエを借りて早2ヶ月。 電車ではなかなか不便な場所にありますが、京都はやはりバス!との不動産屋さんの言葉通り、行けばかならず市バス1日券を買って市内各所をぐるぐる。 先週末は手に入れたばかりのGXRにA12 50mm 2.5をつけて京都スナップとなりました。 このところ写真展の準備に追われていたこともあり、スナップを楽しむのは久しぶり。 今週末はCP+なので、GXRをお供に久々の元町をぶらつくのも悪くないかも。 ...
さて、1月19日より銀座リコーギャラリー RING CUBEにて開催しておりました写真展も1月30日で終了いたしました。 ご来場いただきました沢山の皆様、本当にありがとうございました。 実際に自分の撮った写真を見ていただき、その反応や頂戴した声を受け止めるというのは非常に新鮮で嬉しくもあり、また大変勉強になりました。 開催中お世話になりました関係者の方々にも心から感謝を申し上げます。 『Portugal』というわかりやすいネーミングからか、ポルトガル好きのお客様も非常に多かったのも印象的でした。 イベリア半島には引き続き度々足を運びたいと思っておりますので、また発表できる機会があれば是非ご覧頂きたいと思います。 近々展示作品をHPにアップしますのでお楽しみに。 しかし、写真展最終日が結婚記念日に見事に重なるとは嬉しい偶然でした。 これからもよろしくお願い致します。 ...
遅くなりましたが新年あけましておめでとうございます。 昨年は大阪住人となり、慌しい一年でした。 関西ライフをより充実させるため、年末には京都アトリエを開所、週末はもっぱら京都市内で撮影の日々です。 さて、来週にはいよいよRING CUBEで展示が始まります!お時間あれば是非お越し下さいませ。 現在のところ19~23日、29・30日は在廊予定ですので、どうぞよろしくお願い致します。 ...