遠くへ行く友人へ

Sunday, March 17, 2013



心からの友人と言える人間は、頻度ではなく流れる時間が濃厚だから、私の中では2人か3人いるかいないか。

おそらくお互いの母親のお腹の中にいる頃からの付き合いの友人が、もうすぐ遠くへ嫁に行く。嬉しいことだけど、やはり寂しい。
彼女は幼い頃からアメリカと日本を行ったり来たりの生活だったから、基本的には手紙でのやり取りだったと思う。

日本にしばらくいるときは、一緒に通い猫を世話したり、ラジオから流れてくる為替情報をBGMに寸劇をやって録音したり、ペットフードの試食会をしたり。(今思えば彼女の家に通っていた猫がすんなり私の家に通うようになったのが不思議だ)

そんなこんなで、今まで生きてきた時間すべてにおいて、関わりがある。
お互いが高校3年のときに彼女が帰ってきて以来、基本的に日本にいたから今後簡単には会えなくなる、という事実に慣れない。
二人とも所謂「最近どう?」的なお喋りはしないほうだけど、気持ちのよいテンションと、使いたい言葉で話しているうちに自然と解決方法や目指すものが形作られて、心地よく腹に収まるような形でまたね、と言える間柄はそうあるものでは無いと思っている。
結婚は喜ばしいことなんだけど、やっぱり別れ際寂しくなってつい声が震えてしまった。
結婚前の友に掛けるような言葉は一言も言えず、またね、と手を振るのがやっとだった。
お幸せに、なんて無責任な言葉を掛けられるわけがなかった。大変なことも沢山あるだろうけれど、どうか二人で乗り切っていってほしい。

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